女性にとってむくみはスタイルが残念になってしまう美容の大敵です。
むくみはどの様にして起きるのか?と簡単な解消方法をご紹介します。
むくみのメカニズム
「むくみ」と言うと水分で膨らんでいると言うイメージを持つ事が多いと思われますが、そのメカニズムについてしっかりと説明出来る人は少ないのではないでしょうか?
「むくみ」は何故起こって来るのか?を簡単にご紹介します。
まずこの「むくみ」の原因になる水分は「細胞間質液(さいぼうかんしつえき)」と呼ばれるもので、その役割は細胞に栄養を与えることと老廃物を受け取って排出することの2つです。
この液体は動脈から出て静脈やリンパに入って行きます。
- 動脈から出て来る液の量が多い
- 静脈やリンパに入る液の量が少ない
この2つの状態になった時に「むくみ」が起こります。
「むくみ」が起こる原因は?
では上記の2つの状態になる原因は何なのでしょうか?
OLさんや立ち仕事の人は時間が経過すると足がむくむと良く言います。
これは重力の影響で水分が下に下がって戻りにくくなるからです。
これ以外の原因もご紹介します。
- 重力がある
- 同じ姿勢
- 冷え
- 筋肉の劣化
- 塩分過多
- アルコール
- タンパク質不足
- 自律神経のバランス
- 内臓
重力がある
ご存知の様に地球には重力がありますので、静脈から血管内に戻るべき細胞間質液の戻りが少なくなることもあります。
朝起きたばかりの状態と比較すると夕方から夜にかけてむくみが起きるのは重力に影響されるためです。
戻りきれなかった細胞間質液が血管の外にあるため、特に下半身がむくんで来ます。
同じ姿勢
立ったままでも座ったままでも、同じ姿勢を長時間続けるとむくみが起きて来ます。
身体を動かさないことで細胞間質液の戻りが少なくなります。
細胞間質液は筋肉の動きによって戻る性質もありますので、動かない事で静脈やリンパに液が行かなくてむくみになります。
冷え
身体が冷えることで身体の機能が低下して筋肉の動きも悪くなります。
また冷えから血行も悪くなり、細胞間質液が血管に戻りにくくなると共に血行不良で血液の動きも悪い状態になりことでむくみが起きます。
筋肉が劣化
誰でも運動不足や加齢によって筋肉は衰えて行きます。
この筋肉の劣化が原因になり液が身体に溜まった状態になりむくみになります。
筋肉が動くことで細胞間質液を静脈に戻したり・リンパに送って排出したりする機能も衰えてしまいます。
塩分過多
塩分が多い食事を続けていると身体が水分を溜めると言う機能が働きます。このことにより細胞間質液が増加してむくみの原因になります。私達の身体は上手に塩分をコントロールして一定に保つと言う機能があります。塩分はすぐに身体の外に排出されないので、塩分量が一定になるまで、水分が多い状態になります。
アルコール
アルコールを摂取すると翌朝、顔がむくんでしまったと言う経験はないでしょうか?
これはアルコールを摂取することで動脈が広がり細胞間質液が血管外に流れやすくなることから、体内に水分が過多になってむくみが起こります。
アルコールを摂る事によって尿の量が増え脱水になるので水分を摂るのですが、体内の水分量をコントロールする機能が鈍くなるため水分が多い状態になるのもむくみにつながっています。
タンパク質不足
タンパク質は分解されて一部がアルブミンと言う物になります。
このアルブミンが血管の中に少なくなると水分が血管の外に出やすい状態になり、細胞間質液が多く出て行きます。これがむくみになってしまいます。
自律神経のバランス
自律神経は交感神経と副交感神経の2つがあり、これがバランス良く働く事で私達の健康が保たれています。
交感神経は緊張を司っていて血管を収縮させる働きを担っています。
この交感神経が優位過ぎると血管が収縮して細胞間質液の戻りが悪くなったり、緩み過ぎると細胞間質液が血管の外に出やすくなったりします。
このどちらの状態でもむくみの原因になります。
内臓
内臓のどこかかが病に冒されていることでむくみが起こることがあります。
心臓・肝臓・腎臓に問題が起こるとむくみと言うSOSを出す事があります。
自力でむくみが解消されない場合は、医師の診断を受けられることをオススメします。
簡単むくみ解消法
ここでは簡単に出来るむくみ解消方法をご紹介します。
簡単足首ストレッチ
- うつ伏せに寝る
- 顎の下で手を組み、膝を90度に曲げる
- 足首を曲げたり伸ばしたりする
- 上記を繰り返す
片足5~10回行うようにしましょう。
貧乏ゆすり
お行儀が悪いと叱られる事が多い貧乏ゆすりですが、足のむくみ解消には驚きの効果を発揮します。
お仕事の合間に片足ずつ5分、貧乏ゆすりをするとアフター5の足のむくみが全然違っていますので、休憩時間を上手に利用して行ってみて下さい。
ストレッチ
むくみにはストレッチが効果的です。足を伸ばして身体を倒すなど学生時代に体育で良く行ったストレッチなどをしてみると良いでしょう。
むくみを解消するには、細胞間質液を静脈に戻すかリンパに流すかの2つの機能をアップさせれば良いわけです。
ストレッチは筋肉を緩めたり収縮させたりする運動ですので、ポンプ機能をアップさせるには持って来いの運動です。
またむくみ解消だけでなく筋肉がほぐれる・血行が良くなるなどの効果もありますので、毎日行って行くと健康的です。
まとめ
むくみは見た目にも気になりますし、健康にもよくありません。
せっかくオシャレな服を着ても足がむくんで太くなっていたらスタイルが残念な事になりますし、靴もキツくなりますので気分的にも残念です。
休憩時間を上手く使って職場でも簡単なストレッチを行う・少し格好が悪いけど貧乏ゆすりをするなどしてスキマ時間でも活用して行きましょう。
寝る前のストレッチも効果的ですので、細胞間質液を上手く流して行くようにしましょう。
自力でのむくみ解消が出来ない場合は内臓疾患が原因の場合もありますので医師の診断を受ける様にしましょう。
何もなければ安心ですし、病があれば早期発見早期治療が出来ます。
むくみを簡単に考えないで、しっかりと向き合って行きましょう。
加齢によって筋肉が衰えてむくみが起きている時はウォーキングも予防に有効な方法の1つですので、朝や夕方に適度なお散歩を行うようにして行くのも良いでしょう。