最近、巷では酵素不足が健康や美容に影響を及ぼすので、たくさん摂ったほうが良いと言う情報が多く出回っています。
実際に20代をピークに体内の酵素が減少の一途をたどるとも聞こえて来ます。
この情報の元は「酵素栄養学」と言う学問にあることが分かりました。
実際、酵素不足と健康や美容の関係はどうなのでしょうか?
「酵素栄養学」とは?
筆者は調理師免許を持っていますが、「酵素栄養学」と言う科目は調理師過程で学んだ記憶がありません。
最近巷で流行している酵素を摂ると健康や美容に良いと言うのは30年前位に東洋医学の師匠が良く言っていました。
20歳をピークに人間の体内の酵素は減少するばかりなので、発酵食品や酵素そのものを摂るのが良いと聞いた記憶があります。
当時、エンザイムと言うカプセルを師匠が飲んでいたことも覚えています。
酵素栄養学とは、簡単に言ってしまえば人間が体内で作ることが出来る酵素の数には限りあるので無駄遣いしないようにし、体外からも酵素を取り入れて行くべきだと言う内容です。
エドワード・ハウエルと言う人が1946年に「酵素が重要な栄養素だ」とする理論を潜在酵素と食物酵素と言う2つの言葉で説明しました。
潜在酵素・・・食品の消化や体内の活動に使われる酵素を総合的にとらえ、その総数は決まっていて使いすぎると減り健康を損ない寿命が縮むと考えられています。
食物酵素・・・食品に含まれる酵素で体外から取り入れる事で自身の酵素が減らず、寿命が伸び健康でいられると考えられています。
ハウエルは発酵食品を摂ることを推奨していました。
体外から多くの酵素を取り入れる事で体内の酵素を使いすぎない状態を保つ事が健康を維持するのに役立つと考えていました。
現代の酵素を補うドリンクやサプリメントもこの考えが土台にあるものが多いのでしょう。
酵素不足の影響
酵素が不足すると健康に問題が起きると言われています。その症状は以下のものです。
- 倦怠感
- 頭痛
- 便秘
- 冷え性
- 肩こり
- 肌荒れ
- 耳鳴り
- めまい
- じんましん
- 発疹
- 動悸
- 下痢
- 睡眠障害
- 腰痛
- 首痛
- 関節痛
- むくみ
- 胃痛
- アレルギー
- 胃もたれ
- 体臭
- 頻尿
などなど他にもいろいろあります。
大きく取りまとめるとお肌のトラブルと健康状態の悪化と言うことになります。
ハウエルの理論から言うと酵素が不足するとこの様な状態になってしまうので、体外から酵素を取り入れる様にした方が良いと言う事になります。
酵素の効果と医学的根拠
酵素を飲んで実際に効果を感じている人がいますし、実際に治療に酵素を取り入れている医療機関も存在します。
ネット上には酵素が万能であるかのように書かれているサイトがある一方で医学的根拠は何もなくハウエルの理論には矛盾点があるとされているサイトも見受けられます。
筆者も実際医学的根拠はないかと探しましたが残念ながら見つけることが叶いませんでした。
良くあることなのですが、民間療法で実際に効果があっても医学的根拠を探すと何も出てこないのです。
これは薬事法と言う法律にも関係があって、実際に科学的な実験を行って膨大なデータを取り論文を発表する・厚生労働省から何か発表があるとかしないと医学的・科学的根拠を提示することが出来ません。
特に日本語のサイトのみ見ていると海外の論文などを見ることも出来ませんので、現時点で提示出来る根拠はないと言わざるを得ない状態です。
実際の効果
筆者も実際に酵素を含むサプリメントを現時点で2ヶ月飲んでみた結果から、実感出来た効果をあげてみることにします。
- 肌ツヤが良くなった
- シミが薄くなった
- お通じが良くなった
- シミが薄くなった
- 髪が増えて来た
- 疲れにくくなった
- 倦怠感が抜けた
- シワが薄くなった
目に見える効果で以上の様に感じていますし、身近で見ている家族もお肌については自覚する前に指摘されました。
実際に自分で試してみるのが1番検証出来ると個人的には思います。
以上の効果を実感出来ている事から、ハウエルの理論が全部間違っているとは言えないと思えます。
一般に言われている酵素の効果は?
一般にはどのような効果があると言われているのでしょうか?
酵素の役割を見てから効果についてご紹介します。
酵素の役割
まずは酵素の担っている役割を見て行きましょう
- 免疫システム
- 呼吸活動
- 細胞の修復や再生
- 身体を動かす筋肉運動
- 老廃物の排出
- 自律神経の調節
- エネルギーを作る
- 体温を調整する
- 食べ物を消化する
以上の事を行う上で酵素は欠かせない物質になっています。
当然不足するとこの活動が停滞するので身体に悪影響を及ぼすと言えるでしょう。
効果のメリットは2つ
食事をきちんと摂り、内臓にかかる負担を軽くすれば消化に回っている酵素が代謝の方に向かうので代謝がスムーズになり体調不良を感じなくなります。
代謝エネルギーがアップしますので、カロリーの消費が上がり太りにくい体質になります。
酵素を摂ると免疫がアップしたり、お肌の状態が良くなったり、体調が安定したりとその効果は様々だと言われています。
まとめ
ネット上には様々な情報があり、その真実を確かめようと医学的根拠や科学的根拠をついつい探してしまいます。
以前は東洋医学のツボや漢方は医学的・科学的な根拠がないとされていました。
しかし、現代では大学の附属病院に和漢と言う診療科が出来て、マッサージにも健康保険が使える時代になり、東洋医学もちゃんとした医学だと思われる時代になって来ています。
その内、今流行りの酵素も医学的な根拠と言える論文や研究結果が世に出て来る可能性もあります。
筆者は個人的に何でもかんでも否定的に見るのではなく自分で確かめて真実か虚偽かを見極めるのも大事な事だと思います。
酵素の効果、私は確かにあると思います。
日本食に昔からある味噌汁や納豆・ぬか漬けも立派な酵素食品ですので、身近にある食材で検証してみるのも良いかもしれません。
もしかしたら、昔の日本人はこの発酵食品が健康に良いのを知って毎食、味噌汁やぬか漬けを食べていたとも考えられます。
そうだとすれば昔の人の知恵は侮れません。