汗をかくと身体がかゆくなると言う状態になっていませんか?
子供の頃は何ともなかったのに、大人になってから汗でかゆみが起きるその原因とは?
かゆみに対してどのような対策が行えるのかをご紹介します。
目次
汗をかくと身体がかゆくなる10の原因
お肌の上にある菌のバランスが崩れる
汗をかきお肌についた皮脂が空気に触れることにより酸化し、お肌の上にある菌のバランスが崩れることになります。
お肌は基本的に弱酸性なのですが、汗はアルカリ性であるので拭き取らないとお肌もアルカリ性に向いて行きます。
この弱酸性であるのがアルカリ性になってしまうので、お肌に刺激が加わりかゆみを感じることがあります。
汗をかいて身体が乾く
汗とともにお肌の中にある水分も蒸発して行きます。
特に夏は気温が高く汗をかきやすい時期です。
お肌が乾燥することにより、敏感になったお肌にかゆみが出て来たりピリッと引きつった感じになったりします。
あせも
日本人がなりやすいのは紅色汗疹と言うタイプのあせもで赤い発疹があり、かゆみを伴います。
あせもは大量の汗が出たことにより汗が出口から全部外に出られずにお肌の中に漏れ出してしまい、その部分が炎症するので出来ています。
以前は子供に出来やすいと思われていましたが、最近では大人でもあせもになる人が増えています。
汗あれ
汗にごくわずか含まれているアンモニアや塩分が刺激物となってお肌にかゆみが起きることを汗あれと言います。
よくあせもと一緒にされますが原因が違います。
カビ(マラセチア菌)の繁殖が多すぎる
お肌の常在菌であるマラセチア菌は、通常の状態であればお肌を弱酸性に保ったり外部刺激から守ったりと良い働きをします。しかし、汗を多くかくとマラセチア菌の好物である湿気を皮脂という脂が増えてしまい、これを餌として繁殖が多くなりすぎて痒みが起きることがあります。
アレルギー物質による接触皮膚炎
いわゆる金属アレルギーと言われるタイプのものです。
金属アレルギーの場合は汗でイオン化した金属成分が肌に吸収されることでアレルギー反応を起こします。
同じ理屈で洗濯洗剤や柔軟剤でのアレルギーを起こす場合もあります。
特徴としてアレルゲンと触れた部分だけが炎症を起こしてそれ以外の部分は何もないというものがあります。
汗そのもので起きる全身型金属アレルギー
経口摂取する薬や食べ物の中に含まれている金属が汗とともに身体の外に流れ出し、その金属にアレルギー反応を起こす状態を全身型金属アレルギーと言います。手足にかゆみが起きますので水虫と勘違いされやすい特徴があります。
こちらは専門医に診断してもらうとはっきりします。
コリン性じんましん
交感神経が司る発汗機能が上手く働かない状態で、発汗を促すアセチルコリンを何かの原因で身体がコントロール出来なくなっていると言われています。
少量の汗でも痒みや湿疹が伴い、ピリピリとした痛みが起きる場合もあります。
また、同時に腹痛・下痢・低血圧なども起こる可能性があり、発症している時間は数分から数時間と個人差があります。
アトピー性皮膚炎
アトピー肌の人が汗によりヒスタミンと言うかゆみ成分が体内に生成されることでかゆみが起きると考えられています。
現在ではアトピーが起きる原因がおおよそ明らかになっていると言われています。
いずれ根本治療の方法も開発されるかもしれません。
お肌のバリア機能の低下
お肌にはバリア機能がそなわっています。この機能が刺激物や紫外線でダメージを受け、その能力が低下すると外部からの刺激や悪さをする細菌や汚れなどからお肌を守ることが出来なくなって肌荒れを起こします。
汗のかゆみ対策基礎知識
汗を拭き取るときは柔らかい素材の布を使う
汗をかいた時、出来るだけ速やかに柔らかい天然素材を使ったタオルやハンカチで、軽くおさえるように拭き取ります。
かぶれやすい人は特に素早く行うと良いでしょう。
市販の汗拭きシートを使用すると言う方法もありますので、なるべくお肌を清潔に保つようにしましょう。
汗ふきシートは使う前にパッチテストのイメージで
市販の汗ふきシートを使う前に、自分のお肌に問題を起こさないか小さな範囲で使ってみて化粧品のパッチテストを行うイメージでチェックしましょう。
アトピー肌や敏感肌の人は、市販の汗ふきシートのなかに含まれている成分に気をつけて、自分に合うものを選ぶようにして行きましょう。
基礎化粧品で保湿する
乾燥すると更に痒みが悪化しますので、化粧水や乳液などの化粧品を使い肌に水分と油分を与えましょう。
保湿されたお肌は乾燥から起こる痒みが少なくなりお肌のバリア機能もアップします。
半身浴で皮脂の分泌をアップする
冬と比較すると代謝が上がっている夏に半身浴を行い、皮脂の分泌をアップすることでバリア機能を強化出来ます。
また、身体の芯から温める事が出来ますので保湿効果もあります。
シャワーで汚れ洗い流す
夏は暑いのでお肌に優しいぬるま湯のシャワーで汗や雑菌を洗い流す事も大事です。
シャワーを頻繁に使う場合はボディソープやシャンプーの使いすぎに注意が必要です。
やり過ぎると返ってお肌にかゆみが起きますのでほどほどに使う様に気をつけましょう。
エアコンでの乾燥に気を付ける
湿度が高い日本の夏ですが、室内でクーラーを使用する際は外気と比較すると湿度が下がります。
そのため、お肌が乾燥した状態になって行きます。
除湿や冷房を使う時にはいつも以上にしっかり目に保湿を行うように気をつけましょう。
まとめ
汗をかいた時のかゆみの原因は様々です。
中には専門医の治療が必要なものもありますが、かゆみを起こさないための対策は、共通で使えるものです。
お肌の乾燥を防ぎ清潔を保つなどは、何が原因であっても行うことでかゆみが起きにくくなりますので、試してみると良いでしょう。
汗をかくとデトックス効果があると言われていますが、その汗そのものでかゆみが起きると汗をかくのも嫌になってしまい、運動不足になってしまうと言う事になりかねません。
何歳になっても運動しないでいると健康をそこなったり、基礎代謝が悪くなったりしますので、上手に汗と付き合って行く方法を会得しましょう。
病気が原因の場合はしっかりと医療機関で治療を行うようにして行きましょう。