歩くと痛い外反母趾、いつの間にか外反母趾になっていませんか?
セルフチェックの仕方と自分で出来るケア方法・予防法などをお知らせします。
目次
外反母趾とは
足の親指が「く」の字に小指側に曲がった状態を言います。
「く」の字に曲がった角度が、20度以上になると外反母趾と言います。
親指の出っ張りが痛くなったり、腫れたりすることもあり、長時間歩くのがつらく、足裏にタコができやすくなります。
放置すると症状が悪化してしまい、手術が必要になる場合もあります。
セルフチェック
外反母趾の症状の度合いを、親指の角度である程度チェックすることができます。
- 15~20度(軽症)
- 20~40度(中程度)
- 40度以上(重症)
15~20度の軽症の場合は自分でセルフケアを行うことで、症状を和らげて改善していくことが可能です。
外反母趾の原因
- 歩き方に問題がある
- 遺伝
- ハイヒール(2次的要因)
- 筋肉が弱い(2次的要因)
歩き方
一番の原因は歩き方です。
指を使っていないペタペタ歩きをしている。これが外反母趾の一番の原因と言われています。
良い歩き方とは、踵から足を地面に着け、足の指でしっかり蹴り上げて前に進みます。
しかし、外反母趾の人は踵からではなく足裏全体で地面に着地し、足を離す時も足の指で蹴り上げることはせず、そのまま前に進みます。
ペタペタ歩きをしていると、足の裏の筋肉が使われず足裏が外側に開いてしまいます(開帳足)。
このように足が外側に広がると親指についている筋肉が引っ張られて「く」の字に曲がることにより外反母趾になります。
遺伝
足の親指が長い、足裏の筋肉が弱いなど、骨格構造の遺伝や体質的な遺伝により外反母趾になりやすい場合があります。
ハイヒール
多くの人が外反母趾の一番の原因として認識されているのが足が締め付けられるハイヒール。
でも小学生や男性も外反母趾になる事からハイヒールは直接的な原因ではありません。
しかし二次的な要因として、ハイヒールを履くと足の指が動かせない状態が長く続き、足指の第3関節に負担がかかります。
ハイヒールのように足の指が動かせない状態と締め付けられる環境は、症状を助長してしまう大きな原因になります。
筋肉が弱い
足の筋肉が弱いと足裏のアーチが壊れてしまい骨格構造が崩れてしまいます。
アーチがなくなると土踏まずがなくなり偏平足になってしまいます。
それにより親指の骨に負荷がかかります。
外反母趾の自宅でのセルフケア
タオル引っ張り
タオルを床に広げます。
素足でタオルの上に足を置きます。
足の指の関節全体でタオルをしっかり掴みます。
これを20回30回繰り返します。
ホーマン体操
椅子に座ります。
幅の広いゴムを用意し、両足の親指に引っ掛けます。
かかとをつけたまま足のつま先を左右に広げます。
無理のない範囲でできる限り開き、5~10秒くらい開いたままにします。
これを20回繰り返します。
足指じゃんけん
グー、チョキ、パーを足指で順番に作ります。
初めは難しいですが、丁寧にしっかり形ができるように練習しましょう。
足指マッサージ
外反母趾は、足の指の関節が硬くなり、使えていない状態です。
1本1本の指の関節を折り曲げながらほぐすようにします。
さらに土踏まずのアーチの部分も親指の腹で押して血行が良くなるようにしましょう。
サポーター、テーピングを使う
市販のサポーターやテーピングを使うことも、緩んでしまった足のアーチを元に戻すのに効果的です。
正しい歩き方とは
外反母趾の予防と改善は、何と言っても正しい歩き方です。
正しい歩き方は、まず踵が地面につきます。
その後指の付け根の部分が付きます。
最後に足の指で地面を踏みしめ、足の裏を見せるようにしながら蹴ります。
踵~指の付け根~足の指の順番で体重移動します。
この歩き方をスムーズにできるようになることで、足の指が使われるようになり、足裏の適度な筋肉も付き、外反母趾の痛みは和らぎます。
靴の選び方
正しい歩き方に加え、靴の選び方はとても大切なポイントです。
・足の甲の周りがフィットしていること。
・つま先に押して1㎝くらいゆとりがあること。
・つま先や底が硬くないこと。
・ヒールの高さが5㎝以内であること。
などが外反母趾予防の基本的な靴選びの条件です。
靴のサイズは大きすぎても小さすぎても足に負担がかかります。
できればシューフィッターさんがいるお店で足のサイズを測定し、ぴったり合ったサイズの靴を選んでもらうと良いでしょう。
まとめ
外反母趾は高いヒールが原因という認識が一般的ですが、子供も男性も靴を履かない人たちもなってしまうことからもわかるように、高いハイヒールが一番の原因ではありません。
外反母趾の一番の原因は「ペタペタ歩き」にあります。
この「ペタペタ歩き」から踵~足の指の付け根~足の指の3点を使った歩き方に変え、体重移動がスムースにできるようになることで、筋肉のトレーニングと予防が期待できます。
それに加え、日々のセルフケアにより、かなりの改善が期待できます。
症状が進んでしまうと、やはり医師の診断が必要になります。
セルフケアのできる軽度のうちに、しっかり予防しておくことが大切です。